交渉とは、双方が好む何かに合意しようとすることです。通常、交渉する際には話し合い、申し出を行い、柔軟に対応しなければなりません。リージョナルセンターやその他のエージェンシーとのミーティングには、交渉が伴うこともあります。IPPミーティングやそれほど正式ではないミーティングでは、交渉をすることができます。
しかし、交渉では解決できない意見の相違がある場合もあります。そのような場合は、正式な審理を開くか、エージェンシーの苦情処理プロセスを利用することができます。
次の手順で交渉に備えましょう。
ステップ1:問題について、1段落で書きます。 その段落には、以下の内容を書きます。
- 問題についての説明
- 何が原因で問題が発生したのか
- その問題を解決するためにどのような変更が必要か
解決策として受け入れる内容を、心の中にとどめておきます。あなたが受け入れることのできる内容は、最低限の基準です。それ以下の内容は受け付けないようにします。交渉が始まる前に、最低限の基準を伝えないでください。交渉プロセスが行き詰まり、リージョナルセンターが必要な変更を行いそうにない時まで、取っておきましょう。リージョナルセンターがあなたの最低限の基準である解決策を提供しない場合は、リージョナルセンターの決定に対して公正な審理に上訴する必要があるかもしれません。
重要!リージョナルセンターやエージェンシーに自分のメモを渡さないでください。自分のメモは、交渉に役立てるためのものです。
ステップ2:交渉相手が誰なのかを判断します。問題に最も近い、権威のある人を探します。例えば、サービスの必要性についてサービスコーディネーターとの意見の相違が問題となっている場合は、サービスコーディネーターと交渉することができます。リージョナルセンターが独自のポリシーのためにサービスの提供を拒否した場合は、マネージャーなど、より権限のある人物と交渉する必要があります。「はい」と言う権限のない人と交渉しても意味がありません。あなたが必要とするサービスを提供する権限のある人と話すことを要求しましょう。ランターマン法は、あなたの状況を解決する権限を有するリージョナルセンターの担当者と会い、交渉する権利を与えています。[1]セクション4646(d)及び(f)
ステップ3:あなたと、リージョナルセンターまたはその他のエージェンシーの立場上の強みと弱みを確認します。自分が強い立場にあるかどうかを判断するには、次のことを考えてみましょう。
- リージョナルセンターと交渉中のサービスやその他の状況に関する法律の内容。
- 誰もが同意している事実は何か?
- あなたとリージョナルセンターが合意していない事実について、あなたが正しいということを証明できるか?
- リージョナルセンターが、同様の問題を解決するためにあなたが要求しているものと同様のサービスを提供した他の事例はあるか?
次の方法で、説得力を増すことができます。
- あなたとあなたの状況について専門家に評価してもらう
- あなたの状況を知っている他のリージョナルセンターのクライアントや家族に、あなたの依頼をサポートするよう依頼する
- リージョナルセンターが妥当な行動を取らない場合、あなたの状況について地元または州の選出された職員と話したり、あなたのケースについてメディアに伝えたりする
ステップ4:リストを2つ作成します。1つ目には、あなたに既に伝えられた、リージョナルセンター(または別のエージェンシー)があなたに同意しない理由を書き出します。もう一方には、あなたにまだ伝えられていないかもしれない、リージョナルセンター(または別のエージェンシー)があなたに同意しない理由を書き出します。リージョナルセンターまたはその他のエージェンシーがあなたに同意しない可能性がある理由としては、次のようなものがあります。
- あなたがサービスを必要としているとということに同意していない
- 法律上、あなたがサービスを受ける資格があると考えていない
- あなたが何を必要としているかを理解していない
- サービス購入に関する既存のポリシーに反することはできないと考えている
- あなたが要求しているサービスがあなたに害を及ぼす可能性があると考えている
リージョナルセンターには、どこにも言及したり、書き留めたりしていない、同意しない理由があるかもしれません。以下のようなものが含まれます。
- 責任を恐れている。つまり、あなたに何か悪いことが起きてあなたがリージョナルセンター(またはその他のエージェンシー)を訴えるかもしれないと恐れている。
- 先例を作ることを恐れている。このサービスをあなたに提供すると、他の人もそれを希望するようになるのではないかと心配している。
- あなたの要求を真剣に受け止めていない。
- 独自のやり方に固執し、常に同じ手順で、同じ量の同じサービスを提供している。これまでのやり方を変えたくない。
- お金がかかりすぎると思っている。
ステップ5:計画を立てて、その通りに行動しましょう! あなたが望むことについてリージョナルセンター(またはその他のエージェンシー)に同意してもらう方法を書いた計画書を作ります。リージョナルセンターがあなたに同意しない理由に焦点を当てましょう。これには、リージョナルセンター(またはその他のエージェンシー)がまだあなたに伝えていないが、あなたの依頼を拒否した理由かもしれないとあなたが思う理由も含まれます。リージョナルセンター(またはその他のエージェンシー)が望むもの、または心配しているものを提供し、あなたが望むものを手に入れることができれば、あなたは成功する可能性が高いです。
計画を立てるには、以下を行います。
- 事実を調査する。
- あなたの最低限の基準を把握する。
- 妥協できない内容(交渉の余地のない点)を把握する。
- 妥協できる内容を把握する。ただし、その内容はできる限り心の中にとどめておきましょう。
- 交渉の日時と場所を設定する。
- 交渉の概要とルールを書き出す。
- 合意に達するまでの締め切りを設定する。その締め切りまでに同意できない場合は、審理を実施する必要があるかもしれません。
交渉の手助けを誰かに依頼したり、自分の立場を支持してくれる専門家を連れていったりすることもできます。適切な担当者が参加しないかもしれないと感じた場合は、リージョナルセンターのより権限のある人物に交渉に来てもらうよう要求することができます。
付録Mには、交渉の準備に役立つワークシートがあります。
↑1 | セクション4646(d)及び(f) |
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